接続法第I式と間接話法
要点
接続法第I式(Konjunktiv I)は、他の人の発言を自分の断定と区別して伝える形です。報道や改まった文章でよく使われます。内容が疑わしいという意味を必ずしも表しません。日本語の「〜と言っています」に当たりますが、ドイツ語では動詞の形でも伝聞を示します。日常会話では直説法もよく使われます。
形
現在形:不定詞の語幹+ -e, -est, -e, -en, -et, -en(ich, du, er/sie/es, wir, ihr, sie/Sie)。例:er komme / habe / werde。sein は ich sei, du seiest, er/sie/es sei, wir seien, ihr seiet, sie/Sie seien です。過去の内容:habe または sei+過去分詞(er habe gearbeitet / sei angekommen)。未来の内容:werde+不定詞です。
使い方
- 直説法と同じ形で伝聞だと分かりにくい場合は、接続法第II式で置き換えます。例えば sie haben は sie hätten にします。この用法は仮定を表すためのものではありません。
- dass のある節では定動詞を最後に置きます。dass を省いた間接話法では定動詞を第2位に置けます。
- 人称や場所・時の表現は、伝える側の視点に合わせます。原発言の ich を常にそのまま残すわけではありません。
- 伝える動詞が過去形でも、時制を機械的に過去へずらしません。発言内容の現在・過去・未来に合わせて形を選びます。
例文
- Lena sagt, sie sei krank. — レーナは体調が悪いと言っています。
- Mein Kollege sagt, dass er morgen später komme. — 同僚は、明日はいつもより遅く来ると言っています。
- Die Chefin erklärte, sie habe die E-Mail bereits geschickt. — 上司は、そのメールはすでに送ったと説明しました。
- Unsere Nachbarn sagen, sie hätten heute keine Zeit. — 近所の人たちは、今日は時間がないと言っています。
よくある間違い
❌ Lena sagt, dass sie sei krank.
✅ Lena sagt, dass sie krank sei.
接続法第I式でも、dass のある従属節では定動詞を最後に置きます。dass のない形なら Lena sagt, sie sei krank. と言えます。
覚えておこう
接続法第I式は「他の人の発言として伝える」ための形です。直説法と区別できない形には、接続法第II式を使えます。