属格による所有と所属の表現
要点
属格(Genitiv)は、名詞に「誰の・何の」という情報を加え、所有者や所属先、物どうしの関係を表します。日本語の「会社の住所」とは語順が逆で、die Adresse der Firma のように、中心となる名詞の後ろに属格の名詞句を置きます。属格になるのは所有者や所属先を表す部分です。冠詞の形は、その名詞の性と数に合わせます。
形
中心となる名詞 + 属格の名詞句。属格の冠詞は、男性・中性単数では des/eines、女性単数では der/einer、複数では der です。男性・中性単数の名詞には通常 -(e)s を付けます(des Bruders、des Hauses)。女性名詞と複数名詞には、属格を示す語尾を追加しません。
使い方
- 人の持ち物を表します。das Fahrrad meines Bruders は「兄または弟の自転車」です。所有冠詞も属格の形になります。
- 組織への所属や物の一部を表します。die Mitarbeiter der Firma は「会社の従業員」、die Tür des Hauses は「家のドア」です。
- 日本語では同じ「の」でも、ドイツ語では所有者や所属先の性・数によって冠詞や名詞の形が変わります。属格は書き言葉でよく使われます。
例文
- Das Fahrrad meines Bruders steht vor dem Haus. — 兄の自転車は家の前に置いてあります。
- Die Tür des Hauses ist offen. — 家のドアが開いています。
- Die Adresse der Firma steht auf der Rechnung. — 会社の住所は請求書に記載されています。
- Die Namen der Teilnehmer stehen auf der Liste. — 参加者の名前は一覧に載っています。
よくある間違い
❌ Die Tür des Haus ist offen.
✅ Die Tür des Hauses ist offen.
中性単数の Haus を属格にするときは、冠詞を des にするだけでなく、名詞にも語尾を付けて Hauses にします。日本語の名詞にはこのような格による語尾変化がないため、冠詞と名詞の両方を確認すると覚えやすいです。
覚えておこう
「誰の・何の」に当たる名詞句を属格にします。男性・中性単数では、冠詞だけでなく名詞の語尾にも注意します。