所有冠詞とその格変化
要点
所有冠詞は名詞の前に置き、「私の」「あなたの」などを表します。語幹は誰のものかで決まり、語尾は後ろの名詞の性・数・格で変わります。日本語の「の」と違い、同じ所有者でも mein Vater、meine Mutter のように形が変わります。所有物だけでなく、家族などの関係にも使います。
形
所有者に対応する語幹:ich → mein、du → dein、er / es → sein、sie(彼女)→ ihr、wir → unser、ihr(君たち)→ euer、sie(彼ら・彼女ら)→ ihr、Sie(敬称)→ Ihr。語幹に次の語尾を付けて名詞の前に置きます。男性/女性/中性/複数の順に、1格:語尾なし/-e/語尾なし/-e、4格:-en/-e/語尾なし/-e、3格:-em/-er/-em/-en。euer は語尾が付くと通常 eure、euren、eurem、eurer になります。
使い方
- 1格は主語など、4格は直接目的語などに使います。3格は mit などの前置詞や特定の動詞に続くときに使います。
- 男性の所有者には sein、女性の所有者には ihr を使います。その後の語尾は所有者ではなく、後ろの名詞に合わせます。例えば「彼の母」は seine Mutter、「彼女の父」は ihr Vater です。
- 所有冠詞がある名詞には、通常 der や ein を重ねません。「私の車」は mein Auto です。
- 3格複数では所有冠詞が meinen などになり、名詞にも通常 -n が付きます。もともと -n または -s で終わる複数形には追加しません。
- 敬称の Sie に対応する Ihr は、Ihre、Ihren など語尾が変わっても語頭を大文字にします。
例文
- Mein Bruder wohnt in Berlin. — 私の兄はベルリンに住んでいます。
- Ich kenne deinen Vater. — あなたのお父さんを知っています。
- Anna wohnt bei ihrer Mutter. — アンナは母親と一緒に住んでいます。
- Ich gehe mit meinen Freunden ins Kino. — 友達と映画を見に行きます。
よくある間違い
❌ Ich suche mein Tasche.
✅ Ich suche meine Tasche.
日本語の「私の」は後ろの名詞によって形が変わりませんが、ドイツ語の所有冠詞には語尾の変化があります。Tasche は女性名詞で、この文では4格なので meine にします。
覚えておこう
まず誰のものかで語幹を選び、次に後ろの名詞の性・数・格で語尾を決めます。